pHと除菌力|弱酸性である理由
●● 次亜塩素酸(HClO)残存率=除菌力
次亜塩素酸(HClO)=有効塩素成分 が水溶液中にどの程度存在できるかは、水素イオン指数【 pH 】 に依存します。
一般的に次亜塩素酸ナトリウムを殺菌・漂白で使用する場合、水で希釈してpH8〜9程度の次亜塩素酸ナトリウム希釈水として使用しますが、このpH範囲での有効塩素成分は除菌作用に比較的時間のかかる次亜塩素酸イオン(ClO-)が中心となっており、高濃度での使用や長時間浸漬して用いられるのが一般的です。
●● 弱酸性で強い除菌力を発揮
下図の通り、pH4〜6.5の弱酸性域の範囲で「除菌力が強い=次亜塩素酸(HClO)残存率が高く」なることがわかります。 多くの次亜塩素酸水溶液で「次亜塩素酸ナトリウムより除菌スピードが約80倍」と謳われるのはこれによります。(実際には濃度:ppm も関連します。)
弱酸性域でもpH4以下より、緩やかに塩素ガスが発生しはじめ、強酸性域pH2.2から急激に進行します。
●● レナファインは弱酸性〜中性にこだわる。
除菌の効率だけにこだわるのであれば、pH5.5 を軸とするのがいいのでしょうが、レナファインの水溶液生成機およびボトリング製品は、生成時と水溶液の使用時に万が一の事故発生を防止する観点から、
- 業務用生成機|pH6.0 – 6.5 を軸に用途に合わせて調整可能
- コンシューマー向け生成機|pH7前後
をpH調整設定の基準としています。
これは、安全性とユーザビリティを追求した現時点での回答です